沖縄の湿度は夏なら東京とほぼ同じ — 差が開くのは冬
気象庁の平年値(1991〜2020年の30年平均)で見ると、 那覇の8月の相対湿度は78%。東京は74%で、差は4ポイントしかない。 9月に至っては那覇75%・東京75%で同じである。
「沖縄はジメジメする」という印象は、少なくとも夏の相対湿度では本土と大きく変わらない。
月別の相対湿度
| 月 | 那覇 | 東京 | 大阪 |
|---|---|---|---|
| 1月 | 66% | 51% | 61% |
| 2月 | 69% | 52% | 60% |
| 3月 | 71% | 57% | 59% |
| 4月 | 75% | 62% | 58% |
| 5月 | 78% | 68% | 61% |
| 6月 | 83% | 75% | 68% |
| 7月 | 78% | 76% | 70% |
| 8月 | 78% | 74% | 66% |
| 9月 | 75% | 75% | 67% |
| 10月 | 72% | 71% | 65% |
| 11月 | 69% | 64% | 64% |
| 12月 | 67% | 56% | 62% |
| 年平均 | 73% | 65% | 63% |
那覇のピークは梅雨の6月で83%。夏のピークではない。
差が開くのは冬
1月は那覇66%・東京51%で、差は15ポイント。8月の4ポイントの4倍近く開く。
年平均で見ると那覇73%・東京65%の8ポイント差だが、 この差は夏に作られたものではなく、冬に作られている。
沖縄で違うのは「下がりきらないこと」
| 那覇 | 東京 | 大阪 | |
|---|---|---|---|
| 相対湿度が60%を下回る月 | 0か月 | 4か月 | 2か月 |
| 相対湿度が70%を上回る月 | 8か月 | 5か月 | 0か月 |
那覇には、相対湿度が60%を下回る月が1つも無い。 東京は1月・2月・3月・12月の4か月が60%未満まで落ちる。 一方の大阪は年間を通して低く、70%を上回る月が1つも無い(最も高い7月で70%)。
沖縄と本土の違いは「夏にどれだけ上がるか」ではなく、 冬に下がるかどうかにある。
県内でも差がある
年平均が最も高いのは与那国島で、78%。那覇より5ポイント高い。 月単位で最も高いのは南大東の6月で、87%。 本島より、周囲を海に囲まれた離島のほうが高く出る。
観測点は10地点(沖縄7・本土3)で、県内をすべて代表するものではない。
この数字でできないこと
- カビが生えるかどうかは、この数字からは出せない。 湿度とカビの間には住宅の構造・換気・日当たり・在宅時間が入る。 除湿機がどれだけ要るか、洗濯物が乾くかも同じで、気象データでは埋まらない。 ここは在住者としての実測が溜まってから別途扱う(現時点では記録がない)。
- 相対湿度は気温に依存する指標であり、空気中の水分量そのものではない。 同じ「70%」でも気温が違えば含まれる水分の量は違う。 沖縄と本土では気温差が大きく(沖縄の夏は大阪より涼しい)、 水分量で比べるには絶対湿度など別のデータが要る。 この記事が比べているのは相対湿度だけである。
- 平年値は1991〜2020年の30年平均で、特定の年の実績ではない。 「今年は湿気がひどい」の裏づけには使えない。
- 観測点は1点であり、市町村を代表しない。 同じ島でも沿岸と内陸で条件が違う。
- 体感の指標ではない。 蒸し暑さは気温・湿度・日射・風の組み合わせで決まる。
出典
- 気象庁「過去の気象データ検索」平年値(1991〜2020年)
「4ポイント」「15ポイント」の差、および「60%を下回る月数」「70%を上回る月数」は、 上記の平年値から当サイトで数えた派生値である。 出典の一覧と取得日は /sources/ にある。